「…ここは何処なんだろう？酷く暗いな。」
気がついたらこんな場所にいた。
どうやってここに辿り着いたのかも、分からない。目を開けたらここにいた。
どうするべきなのかも分からず、思わず立ち尽くす。
辺りを見回しても、何もないし、何も聞こえない。何処までも広がる闇と、そして無音の世界。


――…こんな所まで、何しにきたんだよアレルヤ


ふと、聞こえる懐かしい声。
何処か不機嫌そうな…気だるい話し方。
気のせいだろうか？でも、僕が彼を…彼の声を聞き違えるはずなんてない。
「ハ……レル、ヤ…？」
今まで何度も何度も呼んだ名前。
こんなにも震える声で彼の名を口にしたのは初めてかもしれない。
呼んだ名前に返ってくるのは無音の返事。
「ハレルヤ…？ハレルヤ！？」
懐かしい名前を呼びながら、辺りを見回す。
何処にも、彼の姿はない。それでも、さっき声がした。気のせいなんかじゃない。確かに、声がした。


――…んな連呼しなくても聞こえてるってーの


溜息混じりに聞こえてくる声。
姿は見えない。それでも…確かに聞こえる声。
「ハレルヤ…何処にいるの…？」
辺りを見回しても闇が広がるだけで、彼を見つけることは出来ない。
暗闇の中を、ハレルヤの名前を呼びながら、彼を探して歩き続ける。



――…「此処」に決まってんだろ？


ふと、暗闇の中に浮かび上がる人影があった。
近寄ってみると、それはただの鏡。映し出されたのは、僕の姿。
「…ハレルヤ、「此処」にいたんだね」
鏡に映された自分の金の瞳を見て、そう…小さく呟く。
そうだ。僕は君で、君は僕。


――…「生きたい」「まだ世界の答えを聞いていない」とか随分偉そうなことを言ってたくせに…こんなトコにまできやがって…もう得意の泣き言か？


鏡に映る僕は、呆れたような顔で笑う。


――…また面倒ごとを全て俺に押し付けて、自分は良い子ちゃん面でいるつもりか？


ハレルヤの笑顔が消える。冷たい金の眼差しが、僕を射る。
いつもいつも。僕の心を…精神を守る為に存在してくれていた君。
僕が生きると決めたあの時、君はやっと君の存在理由がなくなったと…笑って眠りに堕ちたのに。
君を生んだのは僕の弱さ。君を眠らせたのは僕の決意。
…君を再び呼び覚ましたのは…僕の、何？


「ハレルヤ…僕は。僕なら、大丈夫だから」
小さな声で呟く。そう、これは誓いの言葉。
「僕は最期まで戦う。例え世界を敵に回しても。…例え……マリーが敵だったしても。僕自身の意志で戦う。僕が断罪を受ける、その時まで」
ハレルヤの金の瞳を、銀の瞳で見つめ返す。
鏡の向こうで、ハレルヤが不敵に笑う。


――…分かってんなら、泣き言を言ってんじゃねぇよ


「うん、ゴメン…もう、大丈夫だから見ていて」


――…言われなくても見ていてやるよ。…俺はお前なんだからな。だから、もう…こんなトコに来るんじゃねぇぞ


最後にハレルヤがもう一度笑う。今までのような不機嫌な顔や残虐心を顕わにした顔じゃなくて、今まで見たことのないような、優しい笑顔で。
きっと、これが本当の彼の顔。僕が押し付けていた様々な感情から解放された、ハレルヤの本来の心。


「今までありがとう…おやすみ、ハレルヤ」
次に逢う時まで…僕が、死んでしまうそのときまで…さよなら、ハレルヤ。










あー…全然思ったとおりに書けなかった！！（泣）
流石勢いだけのことはあるね！！
というか、自らの文章能力のなさにしょんぼりです。


そろそろだぶｒおー以外のものも書こうかな（笑

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